思春期ブルー相談室 様

思春期ブルー相談室 様

  • 千葉県
  • # とりあえずHPアワード2018 受賞作品

〈2018年度 準グランプリ〉同じ境遇の人に、私の経験を伝えるために始めたホームページ

受賞作品

おそらく、健康的で生き生きと社会生活を送っている方が読んだらびっくりしてしまうような、異質の世界の話かもしれませんが、今回、勇気を出して応募してみることにいたしました。
テーマである「私の想いよ届け」は、まさに私がこのホームページを作ってみようと思った気持ちと同じだったからです。


私は現在「思春期ブルー相談室」の海野しぶきとして、不登校やひきこもりの子どもを持つ親ごさんを対象にカウンセリングや親の会を行なっていますが、元々は自分が不登校の娘のことで悩んでいたごく普通の主婦です。


娘は、中学生の時に発達障害と診断され、その一年後から不登校、ひきこもりとなりました。
私自身、娘の診断、不登校がきっかけで、これまでの人生がひっくり返るような経験をし、本を読んだり、ネットで調べたり、行政の支援機関に相談したり、ありとあらゆる手を尽くして、何とか「普通」の生活に戻れないものかと模索していました。
ところが、娘のことを理解していくうちに、私の目指している方向は娘にとっては苦しいばかりだということがわかり始め、娘を変えようとするのではなく、私が娘を受け入れられるように変わっていくしかないことに気づいたのです。
すると、パッと道がひらけたように導かれ、家族支援カウンセラーという資格を取得するに至り、その協会理事長から、私の経験をブログにしてみたら、と勧められました。


元々書くことは好きでしたし、私の経験が同じように子どもの不登校で悩むお母さんたちの役に立つのなら、と娘が16歳の誕生日から書き始めてみました。
しかし、娘との関係はだいぶ改善したといってもひきこもり状態は続いていますし、私には介護中の義理の両親もいましたので、ブログにするのが精一杯の日々が1年ほど続いたのです。
それが、ちょうど娘が17歳の誕生日こと。
不登校になって以来会えていなかった私の両親と義父を交えてのお祝いの席で、あろうことか私は失神転倒、流血して救急車で搬送、顔面を縫うという大失態。
それは長年抱えていた持病の治療による反動でしたが、その後5週間も寝込んでしまったのです。


寝込んでいる間に、いろんなことを考えました。
一年間ブログを書いたことで、私の中では子どもの不登校を乗り越える方法がまとめられるような気がしていたのです。
親のことも、娘のこともありますが、それはいつ終わるのかもわかりませんし、並行して、できる範囲でいいんだから、元気になったらすぐ始めないと後悔する、と思いました。


そして、動けるようになってすぐ個人事業主の登録をし、ホームページ作りに取りかかりました。
実は私、本当にアナログなタチで、PCはほとんどお手上げ状態なのです。
ブログはほとんどがスマホでの作業ですから、「とりあえずHP」さんはブログの感覚で文字を入力するだけということで、これなら私でも何とかなりそうでした。
それでも写真を選んだりするのにPCを使わなければならず、できあがるまでには肩こり腰痛頭痛で苦労しましたけど、それも過ぎてみればいい思い出です。
デザインも簡単に変えられますし、後から修正もできますし、何よりできあがった時の充実感がすごかったです。


不登校やひきこもりについては、必要としている人の絶対数が少ないので仕方がないとは思いますが、親が知りたい情報、欲しい情報を探すのは非常に難しいのが現実です。
大きな声では言えないのですが、人の弱みに付け込んだ商売も多く、私も実際良心的なところを探すのに苦労しました。
だからこそ、私には“本当に必要な人に届いてほしい”という気持ちが強くあり、誰でも読めるようにホームページ上で「受容までの道のり」として私が子どもの不登校を乗り越えた方法を公開しています。


ただ、全くの無名な主婦が書いても信用されないと思ったので、取得した資格を活かして、カウンセラーとして活動することにしたのです。
そうすることで、地元密着の活動としてやりたいと思っていた親の会も開催できるようになりました。


「とりあえずHP」では、こうした私の活動のお知らせを中心に更新しています。
ブログとの連携も自動で更新されますので、有難いことにホームページを毎日のようにチェックしてくれる読者の方もいるようです。
カウンセラーとしてはまだまだ実績もありませんし、業界的に(この表現がふさわしいかわかりませんが…)個人の仕事として成り立つのは難しいようです。
それでも、時おりカウンセリングをお申し込みくださる方や、ブログからのコメントをくださる方から、「受容までの道のり」を実践して子どもとの関係が改善したり、また学校に行くようになった、という声をいただけるようになりました。


私としても、これは仕事うんぬんではない、自分の役割はまだ知らない人に伝えることだと思い、今私にできることを地道にやっています。


ちなみに、この1年の間に私の環境も大きく変わり、義母に続いて義父も見送り、約10年続いた介護生活は終了しました。
娘は現在19歳。
昨年夏には5年ぶりに勉強を始め、秋の高卒認定試験に一発合格。
この春から通信制大学で心理学を学ぶそうです。


時間的な余裕もできましたので、今後は「思春期ブルー相談室」の活動にももう少しエネルギーが注げるようになりそうです。
その時はまたホームページも自分でリニューアルし、活用していきたいと思っています。

スタッフコメント

不登校・引きこもりの子どもを持つ保護者向けに、カウンセリングや情報提供をされている海野さん。まず、「思春期ブルー相談室」という屋号が素晴らしい。情感があり、オリジナリティがあり、実際に取り組んでいることとも合っています。エピソード中には、「パソコンはお手上げ」と書かれていますが、実際には非常に熱心に勉強されており、私たちプロから見ても改善や工夫の跡がたくさん見られました。またホームページの中には、海野さんの思いを表す言葉が溢れています。学びながら成長するその姿は、まさに「スモールビジネスのお手本」と感じました。ご自分の子育ては落ち着いたとのこと、これからもっと表に出て、たくさんの悩める保護者の方のために、「思春期ブルー相談室」を長く続けていただきたいです。(審査員:守山 菜穂子)


とても深刻で、暗く固くなりそうな不登校の話ですが、海野さんの言葉には、からりとした青空のような明るさがあります。「娘のことを理解していくうちに、私の目指している方向は娘にとっては苦しいばかりだということがわかり始め…」とありますが、同じように苦しむお父さん・お母さんにとって頼みの綱となるのは、このような等身大の言葉ではないでしょうか。そしてホームページを通じて、より多くの人に、その言葉が発信され、つながっていく。保護者のみなさんにとっては、誰にも言えない/理解してもらえない、そんな辛さや悔しさも、このコミュニティでなら、吐き出せる/わかってもらえる。思春期ブルー相談室は、そのような場となっているのでしょう。(審査員:波多野 卓司)

※ユーザー様のホームページデザインおよび、記載されている「とりあえずHP」のサービス内容や価格は、ユーザー様が声をお寄せくださった当時のものであり、現在とは異なる場合がございます。

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