効果的な企業ホームページを作成するコツ【構成・デザイン・制作方法】

会社のホームページをこれから作ろうとしている方に向けて、企業ホームページの目的・構成・デザイン・制作方法などを解説します。
この記事を読むことで、企業のホームページで十分な効果を得るためのポイントを理解することができます。
企業ホームページ作成の目的・効果
企業ホームページを作る時は、まずは作成の目的・狙う効果を明確にする必要があります。
なぜなら、目的が異なれば最適なホームページの内容やデザインも変わるからです。
この点を考慮せずに制作を進めると、かけた費用に見合う効果が得られなかったり、改めて改修を行うコストと時間が必要になったりするなど、大きなデメリットを被るリスクが高くなります。
では、企業ホームページを作る目的や狙う効果として具体的にどのようなことが考えられるでしょうか。
以下に、企業ホームページの典型的な目的の例を記載します。
- (特にBtoBのサービス事業の場合)自社の顧客を獲得する
- インターネット上の「会社の名刺」として、広く法人概要を伝える
- 株主やメディア関係者に自社の業績や取組などをアピールする
- 採用候補者に自社の仕事内容や環境などを伝える
多くの場合で上記のいずれかに該当すると思いますが、中には複数の目的を同時に掲げることも考えられます。
例えば、「自社の顧客獲得を図りつつ、採用情報も掲載して人材採用のためにも使いたい」などです。
これ自体はもちろん問題ありませんが、その場合も「もっとも重視する目的・狙う効果は何なのか」は明確にすることがおすすめです。
というのも、例えば上記の例でいうと、「見込み顧客」と「採用候補者」とでは属性が大きく異なるため、両方を同じくらい重視しようとすると、中途半端な仕上がりとなり、結局どちらの目的も達成できない恐れがあるからです。
そのため、現在の会社の課題に鑑みて、例えば「メインターゲットは見込み客とし、サービスの強みを訴求できるホームページにする。その上で、採用候補者が訪問したときには迷わずに採用情報ページに辿り着けるように導線を整備する」など、メインの目的とサブの目的とで緩急をつけながらホームページ設計することが効果的です。
効果が出る企業ホームページの構成
企業のホームページの効果を最大化する上で、構成は非常に重要な要素になります。
いくらデザインが優れていても、内容面でホームページ訪問者の期待に応えられていなければ、しっかりと読んでもらうことはできません。
逆に、構成が正しければ、ある程度デザインに改善余地がある状態でも、成果には繋がることもあります(もちろん、構成のレベルが同じであればデザインが優れていた方がより大きな成果に結びつく可能性が高いため、デザインは重要な要素です)。
では、どのようなページを揃えれば正しい構成ということができるでしょうか。
様々なパターンが考えられますが、必ず押さえておきたい重要なページは下記の通りです。
- 事業紹介ページ
- 会社概要ページ
- お知らせページ
- コンタクトフォーム
- プライバシーポリシー
また、目的次第では設置が必要、あるいは重要となるページは下記の通りです。
- 事例・実績ページ(顧客獲得が目的の場合)
- 会社ブログページ(顧客獲得が目的の場合)
- 採用情報ページ(人材採用が目的の場合)
以下で、それぞれ解説していきます。
事業紹介ページ
会社が営む事業を紹介するページです。
このページに載せるべき内容は、ホームページの主な目的が顧客獲得か否かで変わります。
顧客獲得が目的の場合は、ページに訪れた人の購買意欲を醸成する必要があるため、事業の概要だけでなく、以下のような要素を丁寧に記載しましょう。
解決できる課題 | 「自社が直面している課題を解決してくれる会社だ」と感じてもらうための要素 |
---|---|
強み・特長 | 競合優位性にも配慮しながら事業・サービスの長所を説明する要素 |
お客様の声 | 自社に対する信頼感を醸成したり、購買後のベネフィットを具体的に想起してもらうための要素 |
料金 | 価格に優位性がある場合は、購買を強く後押しできる要素。一方、高額帯であったり顧客毎に料金が大きく変わる商材の場合は掲載しない方がよい場合も |
ご利用の流れ | フローを具体的にイメージしてもらうための要素 |
よくある質問 | 細かな懸念点・不明点を払拭するための要素 |
コンタクトフォームへの導線 | 意欲が引き上がった見込み顧客をスムーズに購買に結びつけるための要素 |
一方、顧客獲得が目的ではない場合は、事業の概要を端的に紹介するだけでも十分です。
会社概要ページ
会社の基本情報を掲載するページです。企業としての信頼感を担保する上で非常に重要な役割を担います。
このページのポイントは、事務的な情報に加えて、自社のアピールに繋がる要素をしっかりと含めることです。
自社の特色や強みを考慮しつつ、以下のような情報を掲載することがおすすめです。
必須となる基本情報
- 社名
- 設立年月日
- 所在地
- 代表取締役
- 事業リスト
特色や強みに応じて記載すると効果的な情報
- 資本金
- 従業員数
- 主要取引先
- 許認可情報
- メディア掲載履歴
- ビジョン、ミッション
- 沿革
お知らせページ
会社としての新着情報を掲載するページです。構造としては、一覧ページと個別の記事ページで階層を分けることが一般的です。
閲覧したい情報にスムーズに辿り着けるよう、お知らせ内にカテゴリを設けて記事を整理するとよいでしょう。
コンタクトフォーム
ホームページ訪問者が自社に興味を持ってくれた場合に連絡を取りやすいよう、電話だけでなくコンタクトフォームを設置しましょう。
これにより、お問い合わせ獲得における機会損失を避けることができます。
プライバシーポリシー
ホームページを運営すると、訪問者の個人情報を取り扱う必要が生じることがあります。
例えばコンタクトフォーム経由でお問い合わせを頂いた場合は、氏名やメールアドレスなどを取得するケースが多いです。
また、必ずしも個人を特定する情報ではありませんが、ホームページ訪問者のIPアドレスなどを記録する場合もあるでしょう。
そのような、個人情報やプライバシーに関する情報をどのような方針で取り扱うかを明示するのが、プライバシーポリシーです。
個人情報保護法で公表が義務付けられているものなので、企業ホームページにも設置するようにしましょう。
個人情報保護法においては、「利用目的」「第三者利用」「保有個人データに関する事項」などに関する規制があり、ユーザーから個人情報を取得し、また利用する際には、一定の事項について公表することが義務付けられています(第18条)。
事例・実績ページ(顧客獲得が目的の場合)
顧客獲得が目的の場合は、事例・実績はぜひ掲載したい要素です。
お客様にサービス提供した事例の詳細や、生み出すことができた成果の実績などを提示することで、主に以下の2つのメリットがあります。
- 実際に利用したお客様からの評価によって、安心感・信頼感を担保できる
- 利用することで得られる利点を具体的にイメージさせられる
Amazonなどで商品を購入するときにレビューが気になるのと同じ心理と考えてよいでしょう。
逆に、自社によるアピールだけでは「事業・サービスのよさ」を裏づけ切れません。
そのため、事例・実績は重要性がかなり高いコンテンツと言えます。
会社ブログページ(顧客獲得が目的の場合)
せっかく制作したホームページも、訪問者がいなければ目に見える成果は得られません。
ホームページへの訪問者を増やす上で重要なのが、Google などの検索エンジンからの流入です。
そのために有効な施策が、会社が事業を営む領域に関連する内容のブログを公開することです。
見込み顧客が情報収集の過程で検索する語句を考え、その検索意図に応えるブログを執筆することで、ページが検索結果の上位に表示される可能性を高め、結果的に訪問者を増やすことができます。
採用情報ページ(人材採用が目的の場合)
人材採用が主な目的の場合は、言うまでもなく充実した採用情報を掲載する必要があります。
募集要項以外にも、「あなたの会社で働くこと」を具体的にイメージさせられるコンテンツを提示することが重要です。
具体的には以下のような項目が選択肢になります。
- 募集要項
- 職種紹介
- 社員紹介
- 働くことで得られるメリット
- 選考プロセス
- 代表メッセージ
- オフィス紹介
企業ホームページのデザインのポイント
デザインというと模様などの装飾要素をイメージしやすいですが、ホームページに関していうと、装飾を凝らすという意味合いでのデザイン性は必ずしも必須ではありません。
その理由は下記の通りです。
- パンフレットなどの印刷媒体と比べて、短い時間で流し読みされる傾向があり、細かな部分まで目に入りづらい
- スマホでの閲覧の場合は画面自体が小さいため、細かい装飾はそもそも目視しづらい
しかしながら、だからと言ってデザインを気にしなくてよいというわけではもちろんありません。
企業ホームページのデザインにおいて重要なのは、情報をスムーズに認識しやすい形で整理して表現することです。
前提として、ホームページに掲載されている情報は、すべてが等しい重要性を持っているわけではありません。
必ず伝えたい最重要の要素もあれば、興味を持って読み込んでくれている人にだけ伝われば十分な要素もあります。
そのため、各要素を重要性に応じて緩急をつけて配置することが必要になります。
そうすることで、「特に伝えたい要素」が埋もれてしまうことを防げ、ホームページの訪問者が適切に情報を認識できるようになります。
このような「情報をスムーズに認識しやすいデザイン」は、ページの効果を最大化する上で非常に重要です。
企業ホームページの制作方法
企業ホームページには、大きく分けて以下の2つの作成方法があります。
- 自分で作る
- 外部の業者や個人に頼む
企業ホームページには、大きく分けて以下の2つの作成方法があります。
自分で作る
自分でホームページを作るには主に4つの方法があります。専門知識が必須とは限らず、初心者でもすぐに始めることもできます。
作成方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
1 HTMLを自分で記述 | 自由度が高い コストがかからない | HTMLの勉強が必須 技術習得に時間がかかる |
2 インストール型ホームページソフトで作成 | 自由度がやや高い 中級者向け | ドメインやサーバーなどは自分で別途用意 ある程度の勉強が必須 |
3 サーバー一体型サービスを利用 | すぐにはじめられる 初心者向け ドメイン・サーバーもセットされている | 自由度はやや低い |
4 立ち上げはプロを頼る | すぐにはじめられる プロの力を頼れる | プロに依頼するコストが必要 |
それぞれのメリット・デメリットを踏まえて、自社のニーズに合う方法を選びましょう。
また、以下の記事ではホームページを自分で作ることについて詳しく解説しています。10個の質問に答えるだけで上述の4つの方法のどれがもっとも適しているかがわかる診断コンテンツもご用意しているので、ぜひチェックしてみてください。
外部の業者や個人に頼む
企業のホームページ作成を依頼できる業者や個人にも複数のタイプがあります。それぞれの費用相場やメリット・デメリットをまとめると下記の通りです。
制作費用(単発) | 更新・運用費用(月額) | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|---|
HP制作業者 | 20万 ~ 100万円 | 3万円 ~ | デザイン性の高いHPを期待できる | 発注者側にHPの知識が無いと、業者に主導権を握られてしまう可能性がある |
広告代理店・コンサル会社 | 100万 ~ 500万円 | 10万円 ~ | 集客力の高いHPを期待できる | 費用がかなり高い |
個人(フリーランス) | 10万 ~ 50万円 | 1万円 ~ | 法人よりも費用が安い傾向がある | クオリティにばらつきがある |
クラウドソーシング | 数万円 ~ 30万円 | 数千円 ~ | 一般的なフリーランスよりもさらに安価 | 経験の浅い製作者も多く、質の担保が難しい |
この点については以下の記事で詳しく解説しているため、外部への依頼を検討している方はチェックしてみてください。
まとめ
この記事では企業のホームページについて、目的・構成・デザイン・作り方などを解説してきました。
ホームページ作成を外部に依頼する場合は数十万〜数百万円の費用が必要になりますので、ますはリスクを抑えて小さく始めたい方は、初心者向けのホームページ作成ソフトから始めてみるのもよい選択肢だと思います。
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業種ごとに作り込まれたテンプレートデザインや文章のサンプルもあるので、ホームページづくりにあまり時間が割けない人にもおすすめ。大切な時間をホームページ作成に費やすのではなく、本業に集中させることができます。
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