税理士のホームページ事例9選と制作のコツ【おすすめのHP作成ソフトも紹介】
税理士事務所を開業されている先生の中には、下記のようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
- 事務所のきちんとしたホームページが無いため、信頼感を伝えづらい
- インターネットからも集客できる仕組みを作りたい
そこでこの記事では、税理士事務所が効果的なホームページを作成するコツを、実際のホームページ事例を参照しながら丁寧に解説します。
記事を読むことで、「見た人が信頼感を覚えやすく」かつ「インターネットを起点とした集客も叶う」ホームページの作り方がわかります。
また、業者に外注するのではなく自作したい方に向けて、初心者でも簡単にホームページを作成できるおすすめのソフトもご紹介します。
\税理士のHPを簡単に自作できるソフト/
税理士事務所がホームページに期待できる効果
税理士事務所がホームページを作成すると、下記の2つの効果を期待できます。
- 信頼性を担保できる
- インターネットから集客できる
以下でそれぞれ解説します。
信頼性を担保できる
企業が税理士事務所を探す時は、繋がりがある他社や所属団体などから紹介を受ける場合が多いでしょう。ただし、たとえ紹介が起点だとしても、詳しいことを知るために事務所のホームページを閲覧しようとするケースは少なくありません。
総務省の調査(令和2年 通信利用動向調査報告書(企業編))によると、ホームページを開設している企業の割合は全体で90.1%に及びます。
つまり、ホームページを所有していることは企業においてはスタンダードと言えます。このことから、企業が税理士を検討する際にも「税理士事務所にもホームページがあるだろうから、詳しい情報はそこで確認しよう」と思う可能性は低くないと考えられます。
そんなとき、もしホームページが無ければ、あなたの事務所に興味を持った企業に対して、事務所の概要や特色をインターネットを介して伝えることができません。
そればかりか、場合によっては、ホームページが無いこと自体が「今どきHPも用意していない事務所で大丈夫かな…」と不信感を生む恐れもあるでしょう。
そのため、サービス内容や料金、顧問実績などを掲載したホームページを用意することは、税理士事務所にとって非常に重要です。そうした情報をインターネット上で公開することで、事務所の信頼性を担保しやすくなります。
インターネットから集客できる
ホームページを公開することで、税理士事務所を探してインターネット検索をしている企業を、新規顧客として集客することが期待できます。
例えば「○○○(地域名) 税理士」などで検索した際にあなたの事務所のホームページが表示されれば、そこからお問い合わせに繋がる可能性は十分にあるでしょう。
これまでリアルでの繋がりを元に集客してきた税理士事務所がさらに顧客を増やす上で、ホームページを作成することは有効な手段です。
なお、検索結果に上位表示されることを狙った取組をSEO(検索エンジン最適化)と言います。このSEOをおこなう上で効果的な手法は税理士ホームページの「集客性」を高めるコツで解説します。
参考になる税理士のホームページ事例9選
この章では、ホームページの内容やデザインを考える上で参考になる税理士ホームページの事例を9件ご紹介します。
税理士法人アイユーコンサルティング
福岡・東京を中心に展開している税理士法人アイユーコンサルティング様のホームページです。
トップページの最上部で「相続税に悩む方のための」と明確に得意分野を提示した上で、「顧客満足度97.81%」「相続・承継案件数累計2000件以上」などの実績を目立つ形で訴求しています。
税理法人としての特色や実績が一目で伝わり、非常にわかりやすく優れたメインビジュアルだと考えられます。
SMC税理士法人
愛知県名古屋市に本社を置くSMC税理士法人様のホームページです。
税務や経営全般に関するコラムが多数掲載されており、それらのページがGoogleなどの検索エンジンで上位表示されているため、オンラインでの集客力が高いと考えられる点が大きな特徴です。
例えば、2022年の本記事執筆時点で、「役員借入金」や「確定申告 期間 過ぎたら」などの検索ワードで上位を獲得しています。
税理士事務所がインターネット経由で集客をおこなう上で非常に参考になる事例です。
荻野鷹也税理士事務所
東京都渋谷区の荻野鷹也税理士事務所様のホームページです。
デザインのクオリティが高く、視覚的に好感と信頼感を覚えます。
また、「私は、これくらいの距離感がちょうどいい」というメインコピーとともに代表税理士の方とその顧客が親しそうにしている写真が複数掲載されており、親身に応対してくれることや良好な関係を築けることが想像しやすいです。
犬山忠宏税理士事務所
神奈川県横浜市の犬山忠宏税理士事務所様のホームページです。
「経理が面倒だと感じていませんか?」という顧客心理に訴えるコピーで興味を喚起しつつ、クラウド会計に強い(freee認定アドバイザー・MFクラウド公認メンバー)点も訴求しており、特色が瞬時に伝わりやすいページです。
ページのデザインはシンプルなテイストで綺麗に構築されており、視覚的にも好感を覚えます。
あおば会計事務所
広島県広島市のあおば会計事務所様のホームページです。
デザイン面での最大の特徴はかわいらしいイラストをメインビジュアルに据えている点です。カッチリした雰囲気のHPが多い税理士事務所・会計会事務所のページとしては個性的だと感じます。
内容面では「地域密着」や「リーズナブル」などハードルの低さが訴求されていますが、それと同時に「経済産業省認定の経営革新等支援機関」などの情報で権威性も担保されており、親しみと信頼感のバランスが非常によい素敵なページとなっています。
税理士法人チェスター
東京都中央区に本店を置く税理士法人チェスター様のホームページです。
トップページで「相続専門」とかなり目立つ形で謳っており、専門性が伝わりやすいです。
また、「年間相続税申告件数1,519件」など豊富な実績を明示しており、信頼性が担保されています。
芸能人を掲載している点も差別化要素です。
吉村和洋税理士事務所
京都府京都市の吉村和洋税理士事務所様のホームページです。
「元銀行マンの税理士」と代表の方の経歴上の特色が目立つ形で提示されている点が大きな特徴です。
ご本人の写真も大きく掲載されており、ページを見るだけでどのような先生が対応してくださるのかがすぐにわかる構成になっています。
税理士法人アクシス(アクシスグループ)
徳島県徳島市の税理士法人アクシス様のホームページです。
税理法人のHPとしてはかなり珍しくアイソメトリック※のイラストが用いられており、Web系などの比較的新しい業態を営む会社でも相談しやすい雰囲気を感じます。
また、LINE公式アカウントへの導線も設置されており、デザインだけでなく内容面でも新しい手法を取り入れているホームページです。
※ アイソメトリック:立体を斜めの角度から描く図法で、比較的新しい業種のページで使われることが多い。
整骨院・接骨院開業資金 創業融資支援センター(運営:下川・木地税理士法人)
整骨院・接骨院開業資金 創業融資支援センター(運営:下川・木地税理士法人)
東京都中央区の整骨院・接骨院開業資金 創業融資支援センター様のホームページです。
「柔道整復師さんの創業融資」とかなり具体的にターゲットを絞るメインコピーを配置している点が大きな特徴です。
また、創業融資診断や漫画による事例紹介など、訪問者の興味を喚起する多彩なフォーマットのコンテンツが展開されています。
信頼性を担保するには?税理士HPに載せるべき項目
ホームページによってどの程度の信頼性を担保できるかは、掲載内容によって変わります。
本章では、HP訪問者に信頼感を覚えてもらうために掲載すべき内容を具体的に解説します。
実績
税理士のホームページで重要なコンテンツの一つが、実績です。
株式会社エムハンド様が実施した調査によると、「士業サイトに訪れたことがあるユーザー134人」の内53.7%の方が実績コンテンツを閲覧しています。
参考になる税理士のホームページ事例9選でご紹介した事例の中でも、例えばアイユーコンサルティング様は「顧客満足度97.81%」「相続・承継案件数累計2000件以上」などの実績をアピールしています。
「うちは小規模の事務所だから、大手のように誇れる実績は無い」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実績は数で示す必要は必ずしもなく、顧客満足度のような割合表記でも十分アピールになります。
過去に支援してきた案件を振り返り、実績として示せるデータが無いかをご検討されることをおすすめします。
税理士プロフィール
税理士プロフィールもHPで信頼を得る上で有効なコンテンツです。
株式会社ミロク情報サービス様が実施した「個人・小規模事業主と税理士・公認会計士のコミュニケーションに関する実態調査」によると、「あなたが現在依頼している税理士・公認会計士の方を選ぶ際、決め手となった理由を教えてください」という質問に対して、39.4%が「人柄や人物(世代や性別、話しやすさ)」を挙げています。
そのため、税理士としての経歴などの情報に加えて、雰囲気がわかる写真なども掲載することがおすすめです。その観点で、荻野鷹也税理士事務所様のホームページは参考になります。
料金
料金をホームページ上で明示することには、以下の2つの利点があります。
- 料金を軸に税理士を比較検討している層にアピールできる
- 明朗会系であることが信頼感に繋がる
前述の「個人・小規模事業主と税理士・公認会計士のコミュニケーションに関する実態調査」によると料金に関心がある事業者は26.8%に及ぶため、掲載することでそうした層にアピールできます。
また、単にリーズナブルさを訴求するだけでなく、価格体系を公表することそのものが「明朗会系」である印象を与え、信頼感の醸成が期待できます。
料金情報の掲載の事例としては、あおば会計事務所様のホームページがわかりやすくまとまっており参考になります。
サービス詳細
ホームページ訪問者の中には税務や会計について詳しくない方もいる可能性が高いため、「自分のニーズに合っている」と感じてもらうためには具体的なサービス内容を詳しく掲載することが必要だと考えられます。
SMC税理士法人様のホームページでは、以下のようにサービス内容を顧客側のニーズに沿う形でカテゴリ分けし、さらにそれぞれをクリックすることで各サービスの詳細を閲覧できる構成になっています。
お客様の声
実際に支援した顧客の声を掲載することは信頼感の向上に大きく貢献します。
特に社名や担当者の写真を掲載できると、「この税理士事務所は、顧客から実名顔出しで推奨コメントをもらえるくらいに信頼を得ている」と印象づけることができ、非常に効果的です。
この点、荻野鷹也税理士事務所様のホームページでは、顧客からの感想が写真つきで複数掲載されています。相談の経緯や提供したサービスなどもわかりやすくまとめられており参考になります。
アクセス
昨今ではZoomなどで打ち合わせをする機会も増えているかと思いますが、それでもやはり、近場に所在していることが税理士事務所を選ぶ上での前提条件になる場合が多いでしょう。
そのため、アクセス情報はホームページ内で目立つ形で掲載することがおすすめです。
例えば、税理士法人チェスター様のHPでは、ヘッダー部分に各拠点のアクセス情報ページへの導線が貼られており、スムーズに情報に辿り着ける構造になっています。
事務所概要
設立年や連絡先をはじめとした事業所概要が1箇所にまとまっていると、訪問者が情報に辿り着きやすく、その意味で利便性を担保できます。
また、犬山忠宏税理士事務所様のHPの下記のページのように、基本情報だけでなく「freee認定アドバイザー」「MFクラウド公認メンバー」などのアピールポイントを掲載することも効果的です。
コラム
税務や会社経営全般に関するコラムを掲載することには、以下の2つの利点があります。
- 知見をアピールできる
- ホームページの集客力を高めることができる
税理士として特に強みがある分野についてのコラムを執筆することで、「この先生は○○○(相続・資金調達etc.)に詳しい方だ」と印象づけることができます。
また、実はコラムをHPに掲載することはオンラインの集客力を高める上で効果的な手法です。詳しくは税理士ホームページの「集客性」を高めるコツの章で解説します。
問い合わせフォーム
ホームページにより興味喚起ができても、連絡先がわかりづらければ問い合わせをやめてしまうかもしれません。
それを避けるため、お問い合わせの窓口としてフォームを設置することがおすすめです。
もちろん電話による受付も大切ですが、フォームであれば時間を選ばずにコンタクトを受けられますし、口頭よりも初回問い合わせのハードルを下げる効果も期待できます。
税理士法人アイユーコンサルティング様のHPでは、ヘッダー部分に電話番号・パンフレットダウンロード・無料相談フォームへの導線が設置されており、問い合わせ意欲が醸成されたタイミングでスムーズに行動に移せる設計になっています。また、「無料」と明記することでお問い合わせのハードルを下げる工夫もされている点も参考になります。
税理士ホームページの「集客性」を高めるコツ
税理士事務所がホームページに期待できる効果の章で述べた通り、ホームページを公開することでインターネットを通じた集客を図ることができます。
具体的には、潜在顧客がGoogleなどの検索エンジンで税理士を探し始めた際にあなたの事務所のホームページが表示されることで、税理士へのニーズがある層がHPに流入することが期待できます。
では、検索結果に表示させるためには具体的に何をおこなう必要があるのでしょうか。この章ではその点について解説します。
HPを地名検索に最適化する
税理士事務所のインターネット上での集客力を高める上で重要性が非常に高いのが、地名を伴う語句での検索で上位を獲得することです。
そのためには下記の2つの設定をおこなうことが有効です。
- 地名をHPのタイトルに含める
- Googleビジネスプロフィールに登録する
地名をHPのタイトルに含める
検索エンジンがホームページの内容を把握する上で「タイトルに何が書いてあるか」は影響度が高い要素の一つです。
そのため、ここにしっかりと(例えば)「中目黒の○○○税理士事務所」などと入れることで、地名での検索にひっかりやすくなります。
ポイントとしては、地名は都道府県などの広域のものでなく、市区町村名や都心部であれば駅名などピンポイントのものを含めることが挙げられます。
なぜなら、エリアが広域になるとその分検索における競合性が高くなり、上位表示が難しくなる傾向があるからです。また、具体的であるほどニーズも明確で問い合わせに繋がりやすいという利点もあります。
HPのタイトルは<title></title>
というタグで設定をおこないます。そのためにはHTMLというデータを編集する必要があります。
業者にホームページ作成を依頼する場合は、タイトルに地名を含めたい旨を伝えれば対応してもらえるでしょう。
また、誰でも簡単にホームページを自作できるソフト「とりあえずHP」なら、HTMLを一切触らずにタイトルを自由に設定することができます。
具体的な操作方法は基本情報を設定しよう | サポートサイトで解説していますので、こちらをご覧いただき興味をお持ちになった方はぜひとりあえずHPの公式サイトもチェックして見てください。
Googleビジネスプロフィールに登録する
Googleビジネスプロフィールとは、Google 検索やGoogle マップなどにあなたの事務所の情報を表示できるGoogleの公式サービスです。
これを利用すればGoogle マップ上での検索で事務所をヒットさせることができますし、Googleの通常の検索でも、地名を含む語句であれば検索面にGoogle マップの情報が表示されることが多いので、これらの経路であなたの事務所のホームページに潜在顧客を誘導できる可能性が高まります。
コラムを執筆する
税理士事務所の集客に繋がる検索語句としては、上述の通り地名を伴うものが重要ですが、税務や会計関連の一般ワードからも誘導することが可能です。
例えば、税の申告手順や会計処置の仕方などを調べるためにインターネットで検索する事業者に対して、それらを丁寧に解説するコラムを書けば、そのページが検索結果に表示されることでホームページへの流入を得ることが期待できます。
また、そうしたコラムから「税や会計のことでお困りの方はお気軽にご相談ください」という形であなたの事務所に誘導することで、顧客化を図ることができます。
具体的にどのような検索ワードを想定してコラムを書くかを決める際は、各ワードが実際にGoogleでどれくらい検索されているかを調べることが望ましいです。
ruri-coというツールを使えば、任意のワードが月間で何回検索されているかを無料で調査することができますので、チェックしてみてください。
税理士のホームページを自作できる簡単HP作成ソフト
ここまで税理士事務所のホームページについて制作のポイントや参考事例などを解説してきました。
実際にホームページを作成する際は専門業者に依頼することも多いですが、その場合の費用相場は数十万円程になります。
また、業者が作成したHPは自分たちで編集することが難しいケースも珍しくありません。
そのため、費用を抑えたい方や自分たちで簡単に更新していきたい方には、ホームページ作成ソフトで自作する方法もおすすめです。
記事の中でもご紹介したとりあえずHPは、専門知識が一切無い方でも簡単ホームページを作成・編集することができます。
今なら無料トライアルも実施中です。ご興味がある方はぜひ公式サイトで詳細をご覧ください。
気軽につくれる、素敵なホームページ「とりあえずHP」
とりあえずHPは、素敵なホームページを気軽につくることができるホームページ作成サービスです。
「メールを送る」程度のパソコンスキルがあれば、驚くほど簡単にホームページを作成することができます。
業種ごとに作り込まれたテンプレートデザインや文章のサンプルもあるので、ホームページづくりにあまり時間が割けない人にもおすすめ。大切な時間をホームページ作成に費やすのではなく、本業に集中させることができます。
\ 税理士のHPを簡単に自作できるソフト /