ホームページ作成の依頼の流れと注意点【フリーランス・法人】
この記事では、ホームページ作成を制作会社やフリーランスに依頼することを検討されている方に向けて、依頼の流れと気をつけたい注意点について解説します。
「何をどう進めればいいのかわからない」「お金を払って依頼するからには失敗したくない」という方はぜひご覧ください!
目次
ホームページ作成の依頼の流れ
ホームページ作成を依頼するときの流れは、「依頼先を選ぶ段階」と「実際に制作を進める段階」とに大別して整理するとわかりやすいです。
それぞれの段階でコツや注意点がありますので、以下で詳しく解説します。
依頼先を選ぶ段階
- ホームページ作成の目的を明確にする
- 依頼の範囲を明確にする
- 予算を検討する
- 紹介・Google 検索・ポータルサイトなどで依頼先候補を探す
- 依頼先の候補と打ち合わせをする
- 見積もり額・提案内容・やりとりした感触などを元に発注先を決定する
1. ホームページ作成の目的を明確にする
まず、ホームページを作る目的を明確にしましょう。
これは、ホームページ作成を成功させる上で重要なことです。なぜなら、目的次第で「どのようなホームページを作るべきか」や、「最適な依頼先」が変わるからです。
目的の例としては、「会社としての信頼感を担保するために名刺としてのホームページを作成したい」「インターネット経由でサービスへの集客を強化したい」「人材を採用したい」などが挙げられるでしょう。
このように具体的を見てみると、それによって「どのようなホームページを作るべきか」が変わることはイメージしやすいと思いますが、実は制作の依頼先である業者やフリーランスなどの側にも、分野に得意・不得意があることが多いのです。
頼みたい分野に強みを持つところに依頼する方が成功確率も高まりますので、その意味でもホームページの目的を事前に明確にしておくことはぜひやっておくべき大切なことです。
2. 依頼の範囲を明確にする
ホームページ作成を外部に依頼する場合、0から100まで依頼先にお願いするパターンと、可能なところは自社で対応するパターンがあります。
相手はプロなのでもちろんすべてをお願いした方がクオリティは高くなりやすいですが、一部を自社で対応することには外注費を抑えられるメリットがあります。
そのため、作成予定のホームページの目的や社内の状況などを踏まえて、依頼の範囲を明確化しましょう。具体的には、下記の項目について「発注先にお願いするのか」「自分たちで用意するのか」を事前に検討しておくことをおすすめします。
- テキストの準備
- 画像の準備
- ドメイン・サーバーの準備
- ホームページの公開
テキストと画像は、マーケティング手法としてホームページを活用したい場合は基本的に依頼先の専門家に頼った方がよいと思います。ホームページでアピールしたい商品などの魅力や強みを的確に表現するのはコピーライティングの知見が必要ですし、写真の選定にはデザインのスキルが求められるからです。
もし画像を自分で用意する場合は、以下の記事で画像配布サイトを無料・有料合わせて12個ご紹介しているので、参考にしてみてください。
一方、ドメイン・サーバーの準備や完成したホームページの公開作業は、必要な基礎知識さえあれば自社で対応しても業者に頼んでも得られる結果に違いは生まれづらいため、費用を抑えたい場合は自らおこなうことも手です。
3. 予算を検討する
「いくらくらいかかるのか見当がつかないから、とりあえず業者から見積もりをもらう」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、予算次第で検討できる発注先のタイプが変わり得るため、費用相場を調べた上で、その範疇でいくらまで確保できるかを事前に明確にしておく方がおすすめです。
ホームページ作成の費用相場については下記の記事で依頼先のタイプ別に詳しく解説しているため、ご参照ください。
下の表は、上記の記事から抜粋したまとめの表です。
制作費用(単発) 更新・運用費用(月額) メリット デメリット HP制作業者 20万 ~ 100万円 3万円 ~ デザイン性の高いHPを期待できる 発注者側にHPの知識が無いと、業者に主導権を握られてしまう可能性がある 広告代理店・マーケティングコンサル会社 100万 ~ 500万円 10万円 ~ 集客力の高いHPを期待できる 費用がかなり高い 個人(フリーランス) 10万 ~ 50万円 1万円 ~ 法人よりも費用が安い傾向がある クオリティにばらつきがある クラウドソーシング 数万円 ~ 30万円 数千円 ~ 一般的なフリーランスよりもさらに安価 経験の浅い製作者も多く、質の担保が難しい
4. 紹介・Google 検索・ポータルサイトなどで依頼先候補を探す
依頼先の候補を探す際は、まず周囲からおすすめのホームページ制作会社やフリーランスの紹介を受けることができないかを確認してみることがおすすめです。
というのも、やはりプロジェクト進行のスムーズさやホームページの仕上がりなどは、どうしても実際に発注してからでないと見えてこない部分もあります。
その点、「すでにいずれかの業者に発注したことがある知り合いからの紹介」であれば、その業者へのリアルな評価を聞いた上で決めることができるので、失敗する可能性をかなり減らせます。そのため、まずは紹介を起点に考えてみるのが推奨です。
その上で、もし周囲に紹介をしてもらうことが難しい場合は、Google 検索やポータルサイトなどで探すことになります。
ポータルサイトについては下記などが有名どころです。ホームページ制作会社を、得意な分野や業界などの切り口で探すことができます。
5. 依頼先の候補と打ち合わせをする
候補をピックアップできたら、公式サイトに問い合わせフォームや電話番号が置かれているはずなので、コンタクトをとり、打ち合わせの機会を設けましょう。
ケースバイケースですが、まずは制作の目的などの基本情報についてのヒアリングがあり、その1~2週間後に制作についての提案と見積もりが出てくることが多いです。
業者によっては初回の打ち合わせの前にヒアリングシートへの記入をお願いされることもありますが、もしそういった申し出がなかった場合は、下記の項目を整理して事前に連絡しておくとよいでしょう。それにより、基本情報がすでに双方の共通認識になっている前提でその先の具体的な話ができるため、有意義な打ち合わせになりやすいです。
- 制作の目的
- 依頼範囲
- 予算感
- 希望のスケジュール
- (あれば)既存のホームページのURL
6. 見積額・提案内容・やりとりした感触などを元に発注先を決定する
ここまでの過程を総合的に考えて、発注先を決めます。
制作を進める段階
- 設計(サイトマップ・ワイヤーフレーム)
- デザイン
- コーディング(実装)
1. 設計(サイトマップ・ワイヤーフレーム)
まず、サイト全体の構造や各ページに掲載する内容を設計していきます。具体的には、サイトマップとワイヤーフレームを作成します。
サイトマップとは、ホームページ全体でどういったページを用意し、それらをどのように繋げるかを整理した以下のような図を指します。
そして、ワイヤーフレームは「各ページにどのような内容を、どのように掲載するか」を整理したものです。
サイトマップがホームページ全体の構成であるのに対して、ワイヤーフレームはページ単位の構成だと言えます。
この後のデザイン・コーディングなどの工程はワイヤーフレームまでですり合わせた構成要素に基づいて進んでいきます。そのため、「ラフ案」のようなものとして捉えるのではなく、「構成要素はこの段階で確定」という意識でしっかりとチェックされることを推奨します。
2. デザイン
ワイヤーフレームの内容に基づいて、実際にホームページとして公開されるデザインを制作するフェーズです。
もし事前に「こういうデザインにしたい」というイメージがある場合は、デザイン制作がスタートするまでに依頼先に共有するようにしましょう。
その際のポイントは、「具体的な参考サイトのURLを共有すること」と「そのサイトのどういった側面を参考にしたいのかを併せて伝えること」です。
前提として、デザインという視覚表現のイメージを言葉だけで完璧に伝えるのは難しく、認識齟齬が発生してしまうリスクが高いです。
そのため、参考サイトを具体的にリストアップし、なおかつその選定意図を共有することで、明確な共通認識を形成することが大切になります。
3. コーディング(実装)
制作したデザインを、インターネット上で閲覧できるホームページの形式に実装する工程です。
依頼先から実装されたホームページが送られてきたら、表示や挙動に問題が無いかを確認しましょう。
この時のポイントは、色々な端末やブラウザから確認することです。というのも、ホームページの表示や挙動は端末やブラウザなどの閲覧環境によって変わるため、例えば「WindowsのChromeで確認したら問題無かったのに、iPhoneのSafariで確認したら表示がおかしかった」というようなことも考えられます。
公開した後に「実はこの環境で見たらおかしかった」と気づくことが無いように、この段階でしっかり確認しておきましょう。
なお、「そもそもどの閲覧環境における正常性を担保するか」は、契約の段階でSLA(サービス水準合意)としてすり合わせておくことが基本になります。
そのため、「この環境にはしっかり対応したい」と言う要望があれば、見積もりまでに業者に伝えるようにしましょう。一般論としては、「WindowsのGoogle ChromeとMicrosoft Edge、MacのGoogle ChromeとSafari(それぞれ検証段階における最新版)」が最低限のラインだと思います。
ホームページ作成を依頼するときの注意点
ホームページ作成を依頼するときは、依頼先のタイプ(会社orフリーランス)ごとに注意点があるため、以下でそれぞれ解説します。
フリーランスへの発注
フリーランスに発注するときの注意点は以下の3点です。
- 頓挫する可能性がゼロではない
- 源泉徴収が必要な場合がある
- 契約に慣れていない場合がある
頓挫する可能性がゼロではない
フリーランスに発注する場合はその方1人に頼ることになるため、何かしらかのアクシデントが発生してホームページ制作が頓挫する可能性がゼロとは言い切れないです。
例えば、その方が病気にかかったり事故にあったりして作業が困難になった場合はプロジェクトがストップしてしまいます。
その点、会社に対する発注であれば、仮に担当者の方が仕事に当たれなくなったとしても、別の方が埋め合わせることができるのでその分リスクが小さいです。
源泉徴収が必要な場合がある
個人への発注では、「原稿」や「デザイン」の対価としての報酬に源泉徴収義務が発生します(参考:国税庁)。
つまり、報酬を支払う際に源泉徴収額を計算し、それを一時的に預かった上で、税務署に納付しなければなりません。
このような「法人への発注では発生しない手間」が必要になることには要注意です。
契約に慣れていない場合がある
特に独立後間もないフリーランスは、契約を交わすことに慣れていない場合があります。契約書の雛形を持っていないケースも少なくありません。
そのため、発注者側で契約のプロセスを主導する必要が生じる可能性があります。
会社への発注
制作会社などの法人に発注する場合の注意点は下記の通りです。
- 担当者によってクオリティに差がある場合がある
担当者によってクオリティに差がある場合がある
会社の場合は、「誰が担当するかにかかわらず、品質を一定水準以上で担保する仕組み」が整っている場合はあるものの、どうしても担当者によってクオリティに差が生じる可能性も否定しきれません。
例えば、過去の制作実績を魅力的に感じて発注したが、実はそれを担当した人はもう退職しており、実際に担当になったのは新人だった、などのケースは十分考えられます。
その点、フリーランスであればその人自身を指名して発注するので、期待通りのクオリティを受け取れることが基本になるでしょう。
ホームページ作成を依頼するときの費用相場
「予算を検討する」の章でも触れましたが、ホームページ作成を依頼するときの費用は発注先によって10万円程度~数百万円程度と大きく異なります。
また、費用以外のメリットとデメリットもあるため、しっかり理解した上で検討されることを推奨します。
依頼先のタイプ別の費用相場、メリット・デメリットなどは下記の記事で詳しく解説しているため、ぜひチェックしてみてください。
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